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ピレネー山中の秘湯 スペイン=パンチコサ温泉





 
 スペイン東部アラゴン州の首都サラゴサから180km、フランス国境にほど近い、ピレネー山中のパンチコサ温泉。







 パンチコサ温泉は3,000m級の山々に囲まれた海抜1,660mの高地にあり、日本の秘湯に似た趣きがある。が、施設は立派で湖畔に面して公園があり、この公園を中心としてカジノ(現在は劇場、集会施設として利用)、ホテル、クアホテル(治療設備をもつホテル)、スーベニールショップ、レストランなどの施設群がある。また、やや高台の山中には、各種の飲泉施設がある。














 
 この温泉地の開発は、1899年から民間企業によって行われたが、源泉発見の折、ローマ時代のコインが見つかったことからローマ時代からの歴史ある温泉だと、土地の人は信じている。この温泉の最盛期は20世紀初頭、そして1940年代で、当時、夏の期間には時の首相、ヨーロッパの王室、著名な学者などの訪問客も多く盛況をきわめたといわれ、各種施設も、こうした華やかな時代を偲ばせる風格のある建物である。




 源泉は5つでそれぞれの適応性は関節炎、気管支炎、肝臓病、消化器系疾患、皮膚病などであるが、一部はミネラルウォーターとして名高い。




 現在、温泉治療としては2つの源泉が用いられ、夏の期間のみ開業し、意志の指導のもと約600人の患者が平均9日間の治療を受けている。また、一般の保養客はハイキングを楽しみながら山中の飲泉施設でミネラルウォーターとして、温泉水を利用している。

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