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駿河酔太郎よもやま話 バスルーム

「新年歳事記」
新年明けましておめでとうございます

初風呂にゆっくり浸かり、でた後はお酒でもいただきながら
「新年歳事記」から始めることにいたしましょう

[初湯] 年があらたまって初めて立てるお風呂のことを言う。
普通、元旦はお風呂を休ませ、二日の朝沸かして入る。

「初風呂の新しき木の匂い哉」五丈原
[屠蘇] 元旦に飲めば一年中の邪気をはらうという中国の延命長寿の信仰に基く薬酒である。

「屠蘇に酔ふ吾子青年のかんばせ顔に」良子
[門松] 門松のおこりは歳徳神を迎える年木である。
松に限ったものではなくミズキ、サカキ、シイ、クルミ、クリなど何でも立てる。特に一年中、緑濃い松が喜ばれるものと思われる。

「門松や蝦夷も奥なる移民小屋」一也
[年改る] 新年のくることを「年立つ」「年明く」「年迎ふ」「年改る」などと言う。
年の改まった朝は何もかもが新しく気持ちがいい。

「先ず女房の顔を見て年改る」虚子
[破魔矢] 昔、ワラで作った浜の輪と呼ぶ輪をころがして輪の中央を射貫く遊びがあった。その弓を浜弓、矢を浜矢といった。
後に男子の初正月にこの弓矢を飾るようになった。

「破魔引きや山彦つくる子のたむろ」蛇笏
[女礼者] 新年の年賀客のことを礼者と言い女の年賀客を女礼者と言う。
女礼者は三が日を過ぎて回ることが多い。

「めかし妻女礼者として行けり」熊子
[伊勢海老] 海老の老にちなんだ正月の縁起物で鏡餅の飾りなどに用いられる。

「伊勢海老や佃の渡し今もあり」芳次郎
[福寿草] 黄金色の花がめでたいものとされ鉢植えとして正月用に用いる。

「福寿草家族のごとくかたまれり」蓼汀
[若菜] 今は七草に限って言うが昔は正月に食べる菜はすべて若菜と言った。

「古鍋の中に煮え立つ若菜かな」紅葉
[ひめ始] 「乗馬始」「せんたく始」「炊事始」など諸説あるが「密事始」ととるのが妥当であろう。

「深雪つみて屋根静かなり姫始」草太郎
[匙初め] 医者が年初、はじめて薬を調合すること。

「甘草の香り馥郁と匙初め」純斎
[泣初め] 新年、はじめて泣くこと(子供に限ったことではない)

「初泣の大診察となりにけり」火川
年の初めに


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